現場レポート

現場レポートTディーラー 新築工事

図面

どんな点が難しいのですか?

鈴鹿市内に新築するディーラーの新築工事を担当することになりました。この工事の難しい点は、敷地が扇形の土地で高低差が大きいこと。道路側が高く、反対側が低くなっています。ですから、道路に面している高い部分を削って平坦にすることもできないし、低い側を盛り上げることも費用がかかって難しいので、道路沿いから見ると1階、反対側から見ると2階の建物を建てることにしました。

そのための準備段階として、高さ2メートルのコンクリート擁壁を作って、道路沿いの高い土地から裏側の低い土地までスロープを通っていけるようにしました。一般的に使うものより長い鋼矢板を特注し、その鋼矢板で土が崩れるのを防いだ上で、鉄筋を組んで、コンクリートを流して、擁壁を作りました。これは土木工事で使う技術で、建築工事ではめずらしいですね。また、扇形の土地で高低差があるため、建物の位置を決める基準点をしっかり定めないといけないことも難しかった点です。一般的な機械では正確な基準点を出すことが難しかったので、測量会社に依頼して、基準点を割り出しました。こうした建物を建てる前の準備工程が大変でした。

細かい点にも気を配っているようですね?

擁壁と建物の間に細い溝を作って、雨水を流すことにしたのですが、擁壁と建物の位置をきちんと作らないと、後から樋を入れられなくなってしまいます。また、樋の上に網状の金属板を乗せるのですが、その上を通る車の重量で折れる心配は無いかや、金属板を支える部分のコンクリートや鉄板の厚さをどれくらいにするべきかといった細かい点まで確認しました。

そして、1階部分は修理工場のスペースのため、車用のリフトを5台据付けることになっているのですが、建物を作るのと同時進行で、リフトを支えるジャッキが入る部分にφ600mmの塩ビのパイプを設置しないといけません。そうした工事の段取りにも気を使いました。

また、ショールームの1階と2階をつなぐ階段が、設計者のこだわりで特殊な形状になっていました。通常なら鉄骨工事業者さんが階段を支える鉄骨と階段板となる鉄板を一緒に取り付けるのですが、この設計では階段板の鉄板にモルタルを塗って、その上にタイルを貼る構造のため、まずは鉄骨を設置し、階段は建築金物工事業者さんが作るという分業になりました。それぞれの業者さんと別々に打ち合わせをする必要があり、時間や手間が倍かかったことも大変な点でした。

大宗建設で働く面白さをどこに感じていますか?

スーパーゼネコンだと、一つの現場に複数の施工管理者が入って、仕事を分担して進めていくことになります。しかし、当社では施主様との打ち合わせから、見積もり、設計事務所や様々な業者さんとの打ち合わせまで、すべて自分で進めていくことができます。しかも、入社2年目の11月に住宅を担当し、3年目の後半にこの仕事を任されるという具合に、若い時から仕事を任されます。もちろん、大変なこともありますし、覚えないといけないこともたくさんありますが、「この物件はオレが建てたんだ!」というやりがいをたっぷり味わうことができます。そこが、大宗建設の良さだと思います。

今後の目標は?

実務経験を積んで、今年受験資格に達するので、建築施工管理技士や建築士の資格にも挑戦したいと考えています。こうした資格を取れば、周りの人たちから「一人前の現場監督」と認めてもらえるでしょうね。

そして、今までに小学校の改修工事、診療所の新築、住宅、そして今回のディーラーと、規模も工法も、工事内容もまったく違う物件を担当してきました。いろいろな物件に携わるので、幅広い知識や技術が身に付きます。もっともっと色々な経験をしながら、上司の技術も盗み、どんな建物でも任される現場監督になりたいと考えています。

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