現場レポート

G邸 新築工事

図面

今回の住宅工事では、どんな所に気を付けましたか?

この住宅は、施主様のこだわりをカタチにした、デザイン性に富んだ建物です。1階から地下1Fへ続くコンクリート打ち放しの擁壁や、外壁と内壁が連続しているデザイン、普通なら床に使うフローリング材をリビングの天井に使うなど、細部にまでこだわりが感じられます。最初は図面を見てもよく分からなかったです(笑)。私もこれまで十数軒ほどの住宅を建ててきましたが、初めての経験となることがたくさんありました。

敷地も、三方を隣家に取り囲まれている斜面なので、工事車輌が入れるのは南側だけ。しかも、敷地に余裕がないため、作業するスペースが十分に取れず、工事を進める順番を決めるのが大変でした。工事の後半になると、敷地内に工事車両を置けなくなったので、道路の専有許可を取って道路に車輌を置いて工事を進めたこともあります。そうした作業工程を決め、計画通りに進めていくことに一番気を使いました。

また、外壁の外側に町内のゴミ集積場所があったため、ゴミ収集日の午前中はその場所を空けて作業を行わなければいけませんし、周りが住宅街のため、騒音や安全には特に気を使いました。私たちは工事が終わればその場所を離れますが、施主様は完成後住み続けるわけですから、近隣の方にきちんとあいさつをして、理解していただくことも、現場監督の大切な仕事です。

他にも苦労した点はありますか?

デザイン性にこだわった建物なので、ドアや引き戸の建具の枠が外からできる限り見えない様に、わずか5ミリしか出ていません。また、ガラスも枠が見えないようにサッシを建物の中に埋め込んでいます。外壁のタイルが部屋の中まで続いているデザインなのですが、建物の外と内では下地材が違うため、単純にそのまま仕上げ材を貼ると仕上がりがずれてしまいます。そのため細かな調整を行いました。こうした細かな納めや仕上げに気を使いました。

また、図面を見るだけではわかりにくい構造なので、設計士さんに作ってもらった模型を見ながら各職人さん達に説明し、工事の段取りを決めていきました。まとめて資材を持ってきた方が手間もかからず楽なのですが、敷地に余裕が無かったため、その日使う分だけ持ってきてもらうように
お願いしました。しっかり説明すれば職人さん達も理解していただけますので、細かい点までコミュニケーションを取るように心がけました。

施主様との折衝で、意識していることはありますか?

今回の施主様は、自分の考えをしっかりお持ちだったので、特に問題になることは無かったのですが、中には悩んで決められないという方もいらっしゃいます。内装の壁紙の色や柄などは、施主様のご希望で決めるため、悩んでいらっしゃる時は「こちらの方がいいですよ」と積極的にアドバイスをするようにしています。また、ご希望をすべて受け入れるのではなく、全体のバランスを考えて、「こうしたらいかがですか」と提案することもあります。まだ女性の現場監督は少ないかもしれませんが、住宅を建てる時には女性の感性が活かせると思います。

仕事は面白いですか?ずっと続けたいと思いますか?

大宗建設は、1つの現場を任されるようになれば、工程管理や安全管理はもちろん、品質管理や予算管理など、何でもやらせてもらえます。大学の同期の友だちの話を聞くと、「安全管理だけ」「申請書類の作成だけ」という人が多いので、責任は重いですが、任される充実感を味わえます。

将来のことはまだ分かりませんが、できれば結婚後も施工管理の仕事を続けたいですね。そして、できれば自分の家を建てたいですね。カッコ良さと住みやすさは比例しない部分もありますが、経験を活かして、どちらの要件も兼ねた家を建ててみたいです。

一覧へ戻る

エントリーはこちら

pagetop